江波団子

広島には江波という半農半漁の町があって、そこで江波団子というものが売りに出されました。それは、ヨモギや海草とか、かすかなドングリの粉が入った、真っ黒な団子です。
これを一人二つしかくれないから、兄弟全貝が列に並んで、一番先にもらった子がまたすぐ後ろについて並んで、買い占めました。それを家に持って帰ってみんなで食べていた。
本当に食うものがない時代で、今だったら江波団子なんて、おそらく犬も食わないだろうと思うものをおいしいおいしいと言って食べていた記憶があります。もう.飢えて飢えて、毎日泣いていた。そんな時代でした。