| 母とABCC 僕の母が昭和41年に死んだときに、ABCCが来て、「死体をくれ、死体をくれ」とものすごくしつこくねばりました。原爆を受けてから生き残った歳月を経て、おふくろの体が放射能でどういう風になっているかというデータを取りたいんですよ。原爆を受けた後、8月6日におふくろは子供を産んでいて、その後21年間も生き残ったから貴重なんです。ABCCがその子供を、約6年間広島県外から県内までずーっと調べ上げて、やっとたどり着いてきて、あの子供はどうしましたかと聞くので、「あれは原爆投下後、4ヶ月後に死にました」というとものすごいがっかりしてね、「私はあなたの子供を6年間追い続けてきたんだ」と言った。その時、僕らはなんであんなに一生懸命探すのかわからなかった。結局、あの原爆の日に生まれた子は、貴重なモルモットだったということです。 |